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歯並びが悪いと将来歯が抜ける?矯正と残存指数の関係

日本人が歯を失う主な原因は、歯周病と虫歯です。これらは歯茎や顎の骨、歯を直接的に破壊する病気であり、予防するに越したことはありません。その際、重要な役割を果たすのが「歯並び」です。今回はそんな矯正と虫歯・歯周病予防、残存歯数との関係について、オレンジ歯科クリニックがわかりやすく解説します。

 

▼歯並びが悪いと何が起こる?

 

悪い歯並びを放置すると、次のようなことが起こります。

 

◎歯が摩耗する

 

悪い歯並びには、必ずと言って良いほど悪い噛み合わせを伴います。上下の歯が正常な位置で噛み合わず、一部の歯に大きな負担がかかることで「歯の摩耗」や「歯の破折」のリスクが高まります。歯が削れたり、折れたりしたら、当然ですが歯そのものの寿命も縮まります。

 

◎歯茎・顎の骨にダメージが蓄積する

 

噛み合わせが悪いと、歯だけでなく、一部の歯茎や顎の骨にまで大きな負担がかかります。咬合性外傷(こうごうせいがいしょう)と呼ばれる歯茎・歯槽骨の損傷は、悪い噛み合わせが誘因となることも珍しくないのです。歯を支える歯周組織が破壊されれば、歯そのものを失うことになります。

 

◎磨き残しが多くなる

 

悪い歯並びは、ブラッシングしにくいですよね。磨き残しが多くなって歯垢・歯石が堆積し、虫歯や歯周病のリスクが高まります。これが冒頭で述べた虫歯・歯周病と歯並びとの関係です。とくに歯並びがデコボコに入り組んだ乱ぐい歯の人は要注意といえます。

 

▼矯正と残存指数との関係について

 

残存指数(ざんぞんしすう)とは、お口の中に残っている歯の本数を指す言葉です。一般的には80歳で20本以上の歯が残っていることが望ましいと考えられています。いわゆる“8020(ハチマルニイマル)運動ですね。歯が少なくとも20本あれば、ほとんどの種類の食べ物を不自由なく噛めることから、このような数字がスローガンとして用いられるようになりました。そんな残存指数は、矯正治療によって高く維持することが可能となります。

 

◎歯並びが良くなるとどうなる?

 

矯正治療によって歯並びが良くなると、上下の歯が適切な位置で噛み合います。その結果、噛んだ時の力を歯列全体で受けとめることになるため、一部の歯や歯茎に大きな負担がかかることがなくなります。そのことによって歯の摩耗や破折、歯茎・歯槽骨の損傷を防ぐことができ、歯の寿命の延伸へとつながるのです。また、出っ歯や乱ぐい歯、八重歯などが改善されると、歯磨きしやすくなることから、歯を失う主な原因である歯周病・虫歯リスクも低減できます。

 

◎どんなものでも土台・設計が大切

 

どんなに優れた建築でも、基礎や設計がいい加減だと、地震が起きた時に簡単に崩壊してしまいます。月日が経過するごとにさまざまな問題も生じてくることでしょう。それは歯並びも同じなのです。歯の土台・設計とも言える歯並びを矯正によって整えることで、50年、60年経ってもびくともしない、健全な歯を維持し続けることが可能となります。歯列矯正というのは、歯とお口の健康においてそれくらい重要な役割を果たしてくれるものなのです。

 

▼まとめ

 

今回は、「歯並びが悪いと将来、歯が抜ける?」という疑問にお答えする形で、矯正の重要性を解説しました。80歳になっても好きなものを好きなだけ食べていたいという方は、健全な歯並び・噛み合わせを構築できる歯列矯正を受けると良いですよ。