歯並びは、何気なく行っている習慣・習癖によって悪くなることがあります。多くの人はそれが悪習慣だということに気付いていないため、知らず知らずのうちに歯並びが悪くなります。今回はそんな歯列不正の原因となる習慣について、オレンジ歯科クリニックが詳しく解説します。
▼歯並びを悪くする3つの習慣
次のような習慣があると、歯並びが徐々に悪くなっていきます。
◎口呼吸
皆さんは普段、口で呼吸していますか?それとも鼻で呼吸していますか?安静にしている時に口で呼吸している場合は要注意です。口呼吸だと、お口が常に開いた状態であり、前歯に適切な力がかかりません。その結果、出っ歯や開咬(かいこう)などの歯列不正が誘発されるのです。とくに子どもの口呼吸は、お口周りの筋肉や骨の発育にまで悪影響を及ぼすことから、早期に改善した方が良いと言えます。お口ポカンの表情は一見すると可愛らしい表情でしかありませんが、お子さまの健やかな発育のために早めに直してあげましょう。
◎舌癖(ぜつへき)
舌癖とは、舌で前歯を押したり、口の外に出したりする癖です。舌は本来、口蓋(こうがい)と呼ばれるお口の天井の部分に収まっていなければならないのですが、それが不適切な運動を示すことで、出っ歯や開咬(かいこう)、乱ぐい歯などの歯列不正を招きます。指しゃぶりは小さい頃に直る人が多いですが、舌癖は傍から見ても気付きにくいことから、長く残り続けるケースも珍しくありません。その結果、歯並びや噛み合わせが徐々に悪くなっていってしまうのです。まさか舌の動きが原因で歯並びが悪くなるとは思いませんからね。
◎歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしりや食いしばりといった習癖も長く続くことで歯並びが悪くなります。例えば、成人男性が歯ぎしりをすると、100kg程度の力が歯や顎の骨にかかると言われています。矯正治療で最も強い力がかかる「急速拡大装置」であっても1kgに満たないわけですから、それと比較すると歯ぎしりによる力がどれだけ強いかがわかるかと思います。そうした歯ぎしり・食いしばりが習慣化していると、歯が欠けたり、顎の骨に炎症が起こったりするだけでなく、歯並び・噛み合わせも崩れていきます。
◎その他の悪習癖
その他にも「爪を噛む癖」「片側だけで噛む癖」「やわらかいものばかり食べる習慣」「頬杖をつく習慣」などによっても歯並び・噛み合わせは悪くなります。どれかひとつでも当てはまる場合は、今日からでも改善に努めましょう。そのまま放置して1年、2年と過ごしてしまうと取り返しのつかない症状に悩まされることもあります。
▼悪習癖は矯正後の後戻りの原因にもなる
上述したような悪習癖・悪習慣は、矯正後の後戻りの原因ともなります。矯正治療によって歯並びがきれいになったからといって安心はせず、その状態を維持するためにも何気ない悪習慣には十分気を付けましょう。歯並びを悪くする習慣がどうしても直らないという人は、歯医者さんに相談すると良いですよ。症状によっては歯科的なアプローチで改善できます。
▼まとめ
今回は、歯並びが悪くなる習慣についてオレンジ歯科クリニックが解説しました。誰もが一度は経験したことがあるような習慣ばかりなので、驚かれた方も多いことでしょう。問題なのはその習慣が長期的に継続することです。今回ご紹介した習慣が見られる場合は、積極的に改善していくことをおすすめします。